プリーズアスクミー

何年間か、人にインタビューする仕事をしていました。素人のころは「ただ人の話聞くだけなんて楽でいいなー」ってアホ面下げてましたけど、実際初めてみたら難しいのなんの!仕事とはいえその対象に興味を持たないと質問って出てこないものです。音楽雑誌だったので、いくら自分に合わない音楽やってる人でもなるべく好きになろうと努力し、質問を考え、そこから派生しそうな話の展開を予想し、実際の現場では話の途切れ目を作らないようにテンションと頭をフル回転させてインタビューに臨んでいました。すごく疲れる仕事だったけれど、人の話を聞くのはとても楽しかったです。
でもわたしは、ほんと言うと取材される側になりたかった。誰かの作品を世間に伝えるより、自分でゼロから新しい何かを生み出して発表し、それに媒体が食いついてくれる生活を夢見ていた。生々しい表現ですね。それとはまた別に、わたしに興味を持ってほしい、わたしの話を聞いてほしい、そんな欲求は常に持ち合わせていました。だからわたしはずっとホームページだのブログだのついったーだのやってるんだな。だけどそれってストレートに言えないじゃないですか。とんだ自意識過剰だぜ、別に芸能人でもないのにYO!何度もマインドBに罵倒されてまいりました。そこに突然あらわれたザ・インタビューズというサービス。登録すれば匿名で誰にでも質問が送れ、自分も届いた質問に答えられる。だけど自分で自分に質問することはできないから、URL貼って「どしどしお答えしまっす☆」って宣伝しなきゃなんない。これはあまのじゃくなわたしにとってはたいへん葛藤を強いられるシステムですよ。つれづれに書き散らした駄文をひまつぶしに読んでくれる人はいても、きみのパーソナルに興味を持つ人なんてこの世におるのかね!もうたいへん。自虐的な自分とそれでも誰かいてくれるはずという一縷の望みを持つ自分、そして「質問して!お願い!」って言わなきゃいけないというこの試されるシステム。わー!自分が引き裂かれるー!!
このままぐるぐるしてると頭パッカーンってなりそうなので、もういろんなものかなぐり捨てて宣伝します。質問、お寄せください。
http://theinterviews.jp/piyomaruko/interview
いくつか質問もいただき、小躍りしながらぼちぼちと回答しておりますが、わたくし自分大嫌い&大好き素人なもんであらためて自分というものに向き合えてとても面白いです。インターネットたのしいな!(いまさら