バイン初め

Getting Better〜New Year Party 2011〜Vol.2@LIQUID ROOM
GRAPEVINE×the telephones

バイン観るのいつぶりだろう。長田さんとやるようになってから1回も観てないから、もう1年以上ごぶさたしているはず。バインには思い出が多すぎてひとりで観に来るのはちょっとこわかったんだけど、チケットを取ってしまった。1年も観てないと、やっぱり田中のエロスがとても恋しくなる。
テレフォンズはちゃんと観るのはじめて。キーボードの人がヘルマンのウルフを彷彿とさせるよ!よくあんなむちゃくちゃな踊りしてキーボードも弾けるなあと感心してしまいました。終始ディスコ・ディスコ・ディスコでフロアのキッズは大盛り上がりさ!男子のファンも多いんだねえ。石毛さんはMCのときはすごくダンディな声でびっくりした。普段あんなに男前の声なのに歌うとあんなに高くなるんだねえ!「このイベントに呼んでもらうと売れるって言い伝えがあるんで」みたいなことを言ってたけど、ちょっと待って!対バン相手のことを思い出して!と><な気持ちになってしもたよ……。でもほんと勢いのあるバンドだなあと思いました。もちろん純粋に踊れる音楽も大好きだけれど、わたしはやっぱり音楽にもすごく意味を求めてしまうところがあるから、のめり込むまでにはいかないみたいだ。でも客層もかぶってない2組だし、まあブッキングの意図はわかるけれども、これ絶対フロアの客入れ替わるだろうなあと暴れるキッズと後ろで冷静に観ている大人たちを見比べながら思いました。最後に石毛さんが「今日はいろんな世代の人の前でやれてうれしかったです。僕たちの世代の音楽もよろしくお願いします」と言い残して去っていったのが印象的でした。音楽に対する覚悟が垣間見えてとてもかっこよかった。
バインバインバイン!ひさしぶりだなあバイン。コップ持ってなんか飲みながら出てきた田中。今日も白シャツがえろいよ!「テレフォンズでかなり暴れたと思いますが、わしらはそんなにアゲアゲじゃないんで、去年のことでも思い出しながら聴いてください」高野さんがギター構えたからすぐにFLYだとわかって、なじみの音を浴びながらバインだなあと実感する。豚の皿、昔はすごく苦手だったけど年々その迫力がどんどん神懸かってきて、鳥肌がぞわああっと立つ。見えざる何かを召還してるみたいなざわざわとした気持ちになる。それからニューアルバムから小出しに、と披露された曲はどれもタイトル通り真昼の光に包まれたような希望に満ちた曲ばかりだった。田中が西川さんと向かい合ってギターを弾き合ったり、西川さんがちょいちょい微笑んでいたり、まあいつも通り田中はまわりをにこにこ見回しながら演奏していたんだけど、とにかく楽しそうなバンドの雰囲気があまりにも幸せで涙目になってしまった。そしたらとても聴きなじみのあるイントロが流れてきて、うそ、待って、と思った。なんでやるの、どうしてこの曲をいまさら。Our Songは思い出の量が半端ないから、そんな昔と変わらない声で歌われたら小箱が開いちゃうよ。バインがやってたラジオでこの曲が初OAされたとき、その録音テープを大学に持って行って空き時間に歌詞を聴き書きしていたこと。リーダーが活動休止したときに鳴らされて泣いたこと。一時復帰のときにまた聴いて泣いたこと。今はなき新潟のライブハウスのこと。ずっとずっと変わらずに大好きな曲だってこと。今はひとりでこの曲を聴いてること。気持ち悪いけど泣かずに聴くことなんてできなかった。きっとこれは禊ぎなんだよ。超えていけっていうバインからのメッセージなんだよ。どんどん気持ち悪い解釈は加速していくけれど、でもどんな思い出があってもこの曲は変わらず大好きだと強く思った。そんな曲と、そんなバンドと出会えた奇跡を噛みしめる。
圧巻だったのはCORE。バンドの圧倒的な力と田中の触ったら切れてしまいそうなほど凄みのある艶ボーカルがもう、息をのむ迫力。テレフォンズのファンの子にも見せたい、というか見せつけたいと思うほどのすごさだった。2曲目ぐらいまでは曲間で結構客がざわざわしていてわたしは居心地が悪かったんだけど、途中から急にいつものバインライブと変わらない静寂が訪れたのがとても気持ちよかった。会場全体がバインの音にのまれている感じ。ざまあみろ!と誰だかわからないけど仮想敵に言い放ちたい気分になる。バスドラの4つ打ちに合わせて客が手拍子を始めたとき、「あ、手拍子しなくていいよ。そういうバンドじゃない」って田中がさらっと止めたのもかっこよかった。貫禄出てきたなあ田中!
最後は光について。まだやってるんだ、と懐かしい気持ちになった。もう何回聴いただろうね、この大ヒット(笑)シングル。途中で田中先生歌詞を飛ばしてらっしゃいましたけど、最後の「僕らはまだここにあるさ」で逆光になる照明とか、昔とまったく同じですごく懐かしい気持ちになった。アンコールは「さすがに今回はどう絡んでいいのかわからなかったので、僕らだけで1曲やらせてもらいます」とCOME ON、最後の最後で田中が「We are DISCO!!!!!」わあ!言っちゃった!パクっちゃった!
バインは観るたび進化してる。どんどん技巧的になって、どんどん新しい世界をわたしに見せてくれる。途中わたしが失速して背中を見失った時期もあったけど、もうずっと追いかけ続けると思う。田中は永遠のマイロックンロールスター!あいしてるぜバイン!

真昼のストレンジランド

真昼のストレンジランド