混ぜるな危険

アタマん中を、最近よく聞く「メタミドホス」という言葉がぐるぐる回っている。
遅くまでかかってやっと仕事を仕上げて客先にメールをしたら、電話がかかってきて、開口一番。
「○○のページなんですけど、差し替えてもらうことできます?」
すごい時間かかって作ったページを、ねぎらいの言葉も謝罪の言葉もなく、当たり前みたいにケーハクな口調で言われたよ。
メタミドホス
メタミドホス
メタミドホス
「はあ?」って言いたくなる気持ちを抑えて、心の中でメタミドホスをまき散らした。おまえんちの米びつに混ざれ!俺のメタミドホス
「明日僕休みなんで、できたらアップしといてもらえますか」
メタミドホスより強い毒はなんだろう。トリカブトとかか。毒ガスとかでもいい。毒蝮でもいい。なんでもいいから、おまえなんか毒に巻かれておだぶつしやがれ。失われた時間をかえせこのやろう!!
ケンカふっかけんのなんて簡単だけど、おいら大人だもんね。なんて自分が答えたのかもう覚えてないけど、すげえ能面みたいなテンションで返したってことだけはうっすらと記憶にある。
理不尽なことなんて世の中にいくらでもある。心が折れそうになることなんて数え切れないほどある。だけど、それが生きてくってことだ。仕事してお金もらうって、そういう精神的な労働も含まれてるってことなんだ。「できますか」って聞かれて「できません」って答えるのは簡単だけど、簡単じゃないのだ。だからせめて、メタミドホスを心の中で電話の相手にふっかけて乗り越えるしかない。がんばれ社会人。がんばれ俺。適度にやれ。たまには誰かに頼るのもいいじゃないか。自分を甘やかすのは得意なくせに、なんとなくため込みがちな自分をセルフハグしてやるぜ。
よおし、かーせーぐーぞー!!(奮起