審判員は来なかった

ペンギンプルペイルパイルズ
『審判員は来なかった』@シアタートラム
[作・演出] 倉持裕
[出演] 小林高鹿/ぼくもとさきこ/玉置孝匡近藤智行吉川純広安藤聖片桐仁

ちょうおもしろかった。
ペンギンってこんなにわかりやすかったっけ?ひっくり返って笑いながら、わたしはずっと「えー!」って思っていた。「えー!おもしろいじゃん!倉持さん、キャッチーなの書けんじゃん!」って。過去2作しか観てないけど、今まではダメだった。「で?」って思っちゃって、ダメだった。だけどこれ、山積する労働をかなぐり捨ててぎゅうぎゅうの半蔵門線に耐え、三茶まで走った甲斐があった。疲労が全部笑いに変わって空に溶けてった。めちゃくちゃ楽しかった。回り舞台で演じられる、4つのシチュエーション。全員が何役もやり、時には舞台上で着替え、時には本気でテンパる7人の役者。高鹿くん、相変わらず足長い。玉置さんが本気でおもしろい。そして仁くん、ああ仁くん、あなた本当に間違いないな!!安心して観られるというより、舞台にいるだけで安心感がある。すごい。完璧に面白い。そしてやっぱり「片桐仁」であることにちょっとだけため息が出る。変な動き、白目、「○○じゃーん!」というつっこみ(?)、カーテンコールの告知でなぜかテンパるところ、全部そのままだ。相方の舞台を観て、その相方はちょっとでも寂しくなったりしないのだろうか。わたしだったらきっとする。また、自分のそばで演じさせたくなる。ああやだやだ、ほんとうに女子っぽい発想で自分がいやになる。そして、なんだかんだ言ってやっぱりラーメンの人たちを望んでいる自分がいやになる。ずっとずっと先まで、すっかり舞台役者になってしまったカタギリさんの予定は詰まっているよ。ってバカ!ペンギンの感想を書いてたのに!とにかく、めちゃくちゃ笑えてとっても面白かった、それが言いたかったのです。つまんなかったらこんな結論にならないよ。おもしろく輝いてるからこそ、逆に力が働くことってあるじゃない。支点・力点・作用点!!(書き逃げ