歌魂

昨日スマスマに清志郎が出ていて、復活後最初の仕事がスマスマて!と思ったんだけど、笑顔でわいわい歌っている姿を見ていたら、なんだか無性に泣けてきた。ああ、とてもいい画だ、と思った。この番組でよかった、と。
のどを患ったとは思えない歌声だった。あのまんまの声で、「どうしたんだ、ヘイヘイベイベー」と歌う。いつのものようにキメて、ぶっ飛ばそうぜ。ああ、本当に帰ってきた。一度死の淵に立った人の声は、なんという強さで響き渡るのだろう。
わたしは、ミスチルの「蘇生」という曲を聴くたびに震えてしまう。好き、という生半可な気持ちではない。心の中の特別な部屋に、その歌はしまわれている。
特に映像で観ると、ほんとうに胸が苦しくなるのだ。何度でも、何度でも、僕は生まれ変わってゆける。目がなくなってしまうほど、最高の笑顔で歌う。天を仰ぎながら歌う。そうだ、まだやりかけの未来がある。この、すさまじいまでの説得力。歌を超え、信仰の対象となってしまうような存在感。祈るような気持ちで、一音も聴き漏らすことのないよう、わたしはひたすらに耳をすませる。立ち尽くしてしまう。
神がかった歌たちに出会えることの喜び。帰ってきてくれてありがとう。どんな歌が生まれるのだろう。そこに宿る魂は尋常じゃない輝きを放つだろう。あいかわらず奇抜な衣装を着こなし、「ブーツ」ってカタカナで書いてある黄色いブーツを履いた彼を見た瞬間、ほんとうにホッとしたのだ。2月10日はすごいことになるんだろうな。