さる1

テントに戻ってもびちゃびちゃ泣いているわたしに、「すごくよかったね」と連れが言う。もうだいぶ日が傾いてきたので、撤収作業開始。テントの説明書を見ながらバラしていたら、だんだん涙が引いてきた。荷物をまとめてカートに積む。だらだらしていたら、次のリップが始まってしまった。うわあ!と言いながらスタンディングに押し寄せる人波に逆らうように出口へ向かう。出口が遠い。歓声が聞こえる。カートを引きながら走る。早くここから抜け出したい。連れに「過去最高のスピードだったね」と言われる。音楽の好みって人それぞれだなあと実感する。ごめん、合わないものは合わなくて。一生懸命カートを引いてレイク方面へ。さよならグラス、挨拶もできなかった。