責任と無責任の間

とくダネで植木さんの付き人だった小松政夫がコメントを寄せていた。昨年のインタビューで、もっと前のインタビューで、自分の死生観や実像と虚像のギャップに悩んだりした過去を打ち明けていた。わたしはなんだかもうダーダー泣いてしまって、「おとなの漫画」の映像に「これ、ほんっとに面白かったのよ」と懐かしそうに目を細める母親のコメントを悔しく思った。日本がまだあらゆることに飽食でなかった時代を、わたしは知らない。笑いというものがもっといい意味で大衆向けで、緻密だった時代を知らない。悔しくて仕方ない。わたしはこの時代に生まれるべきじゃなかったのかもなあとすら思ってしまうほど、なぜか昭和が好きで好きでたまらない。昭和が行ってしまう。どんどん遠くに逝ってしまう。
遺作は「舞妓Haaaan!!!」だったそうですね。もともと観に行く予定だったけど、ますます観に行かないと。そして映画館で、ひっそりと泣こうと思います。