僕たちの失敗

昨日、久々に酒で失敗した。

場所は下北沢CLUB Que。ランクヘッドカスタネッツの対バン。若いランクファンに気圧されながらも陣取ったのは2列目。喉が渇いたからとめずらしく開演前にドリンクを求める友に、「おいどんも」と人まねこざるでいそいそとカウンターへ。
スクリュードライバー。」
そう告げた瞬間、腹がぐぅと鳴る音が聞こえた。空きっ腹に酒。数年前の苦い記憶がよみがえる。いやいやまさか。だらだら生活のため体調も万全のハズだし、もうあんな過ちを犯すことはないだろう。

説明しよう。
あれは三年前〜♪かどうかは忘れたが、そうとう昔。まだポリシックスがメジャーに上がる前(つーことは5年以上前だ)、場所は新宿ロフト。ポリ友と中でおちあうことにして、とりあえずわたしは先にフロアで開演を待っておりました。
スクリュードライバー。」
そう、そういえばあの日もスクリュードライバーだった。忌まわしき飲み物、スクリュードライバー。名前からしてアレだもの。スクリューでドライバーだもの。ねじ回しのこと(今調べた)だもの。そりゃあわたしの内臓をえぐるわけですよ。
まだ鮮明に覚えている。オープニングアクトがこれまた上京してきたばっかのモーサムで、ちょっとのけぞるくらいの爆音とすんごい素朴なしゃべりを客席にぶつけていた。頑張ってね新人ちゃん、そんな心境でアルコールを摂取しながら揺れておりましたら。
キた。
内臓が圧迫されるような感覚。そして顔が急激に冷たくなっていく。気持ち悪いのとも違う、ただひたすら血の気が引いていくイヤな感じ。ああ、まただ。
わたしは酒に当たると貧血を起こすクセがある。狭まっていく視界と戦いながらトイレに駆け込んでうなだれるわたくし。ケロっとしちまえばこっちのもんだ。ただケロっといくまでがしんどい。
トイレにまで鳴り響く轟音。頭の中ではひっきりなしにサイダーの泡がはじける。ごめんよモーサム。…ああ、キた。いってきます。
ウミガメの産卵のように涙を流しトイレも流し(うまくない!)何食わぬ顔で個室を後にする。復活!さあ暴れるぞー!(腕を回しながら)
その後、ポリのライブがどんなんだったかはまったく記憶にない。

そしてここはQue。客電が消えてランクが出てくる。若い子ちゃんたちが拳をあげる。揺れる。頭ん中で泡がはじける。あくびが止まらなくなる。顔が冷える。ウソだー。1杯だよ。たった1杯だよ。
しかしその症状は治まるどころか坂道コロコロ奈落の底に転げ落ちていくわたし。ああ、立っているのもしんどい。この人混みの中トイレに行くのは至難の業。しかしここで躊躇していたら取り返しの付かないことに…。
人の足を踏んだりつまずいたりして周囲に多大な迷惑をかけながら個室に鍵をかけ、また同じ過ちを犯すわたくし。あーしんど。またやってもうたよ。つか5年ぶり…!
ランク終わって客電ついて、「やー、すごい混んでて戻ってこられなかったよ」と何食わぬ顔して戦列に戻る。誰もわたしの異変に気づいちゃおりまへん。さて次はカスタだ!元ちゃんを凝視するぞー!
いくら気分がいいからって、もう金輪際ライブ前に酒飲みません…。自分のコンディションはサイアクでしたが、最高に最高のライブ+αでございました。それは次のエントリにて。