(o_n)めでとう!

観るテレビがほんとうに何もなくて、最近のテレビのつまらなさに絶望するわたしを、24分というお手軽な尺で確実に救ってくれる番組があります。
すべてのものごとに絶望して、廃人のようになっていたわたしに笑顔をくれた番組があります。
それが、どうでしょうです。
今日もまったく観るものがなくて実家で母と途方に暮れてたんですけど、24分でお手軽にハッピーになりたかったわたしは、クリスマスパーティーを観ることにしました。
みんなとっても若いけれど、まったく古さなんて感じさせない。何度も何度も観て展開も全部覚えてんのに、毎回同じとこで確実に笑える。ただテレビ局の駐車場でYOさんの作るトンデモ料理でゲラゲラ笑いながら、飲んだくれてるだけでちゃんと番組が成立してる。安田さんはまだバイトしてて、YOさんは「お見舞いしてやる!」と叫び、社長はただただ酔っぱらって、ヒゲはひたすら笑っている。
なんか涙が出た。
見終わって母親が言った。「YOちゃんの結婚のこと、藤村さんなんか書いてないの?」って。母よ!偉大すぎる!わたしはすっかり忘れていて、急いでどうでしょうのページにとんだ。重くてなかなか開けなかった。
いつもだったらすずむしだのあのバカだのにょういずみだの罵倒のオンパレードのはずが、ほんとうに素直に、まっすぐに、でもやっぱりヒゲ節で、YOさんの結婚を祝福していた。
俄然饒舌になるのはうれしーのほう。なんだかとってもらしいなと思った。うれしさとともにちょっとしたさみしさが伝わってくるような文章に、わたしは涙腺がゆるんだ。

2009年5月2日土曜日、永遠の若手・大泉洋、ついに結婚。
水曜どうでしょうスタートから、13年目。
大泉、36歳の春でございました。

さっきまで25歳のYOさんを観ていたから、なおさら目頭が熱くなってしまったんだよ。
電話とかじゃなく、直接ふたりに報告に行ったYOさんがとってもうれしかった。原点をおろそかにしないその姿勢と、高いもんはおごりたくねえという相変わらずな姿勢がちゃんと同居していて、ほんとうにうれしくなった。酒と幸せでほろ酔いになった3人が容易に想像できて、心の底から思ったんだよ。YOちゃんほんとうにおめでとうって。
さて、永遠の若手もゴールインしたことですし、そろそろ新作を見せてくれないとな!YOさんしゃべりに手を抜いちゃいけないよ!あんたの隣にいる人(昨日誕生日)がますますしゃべんなくなっていくんだから!結婚したって旅は終わってないはず。いくら売れっ子になったって、まだまだバカなおっさんたちの珍道中を見せてくれたまえよ!どうバカはしつこいぞおお!!
明日になったら消えちゃうから、この感動をちょっと保存させてくださいな。

さて。
激震のゴールデンウィークが明けました。
藤村でございます。

先月末、大泉洋から「久しぶりに嬉野先生と3人で飲もうじゃないか」と誘いを受けまして、「おー、じゃぁ高いワインをたらふく飲ませろ」と、いうことになりました。
私はひとり早めに店に着き、「今日はワンランク上のワインを出してもらってかまわないよ」と、「バカのおごりだから」と、店の人に耳打ちをし、とりあえずビール一杯発注。
しばらくして嬉野先生が登場。
「おや、もう飲んでらっしゃる?」
「当たり前じゃないですか」
「じゃぁとりあえず私もビールを・・・」
「先生、一杯だけですよ。今日はワンランク上のワインを飲むんだから」
なんてことを言っておりますと、大泉洋が登場。
「おっ、藤村くんもう飲んでる」
「当たり前だろう」と。
「やー久しぶりだね」ということで、まずは3人ビールで乾杯。
乾杯したところで私は早くも2杯目のビールが空になり、すかさず店の人が、
「ワイン、いきますか?」と。
「おーそうだね」と。
「白?赤?」
「じゃまずは白で。ふはははは」
「わかりました。ふはははは」と。
「こちらなんか、いかがですか?」と、高級そうな白ワインが2本。
「おー、コレは例の・・・ワンランク上の」
「ですね、ふはははは」
「ふはははは」
なんて、高級ワインを前に悩んでおりますと、
「藤村くんアレじゃないか?1本飲めないだろ。とりあえずグラスワインでいいだろ」
と、大泉洋がぴしゃりと言う。
「ん?・・・まぁそうだけど」
「じゃ、グラスで」
大泉洋はぴしゃりと発注し、店の人はワンランク上のボトルを持って、すごすごと奥に消えていく。
(しょうがねぇ、安いグラスワイン一杯だけ飲んで、赤のワンランク上を飲もう)
なんてなことを思いながら、しばし歓談。しかし歓談を始めると、いつしか爆笑と怒声の混じった爆談となり、気付けば安いグラスワインも3杯目。
(よし、そろそろワンランク上の赤を・・・)
と、思い始めたころ、やつが切り出した。
「いや、実は今回、お二人にご報告がありまして・・・」
その瞬間、ピンときましたね。
(おっ、こいつ、いよいよか・・・)と。
嬉野先生は、まったくピンときてないようでしたね。
「おやおや、なんですかぁー」なんて言いつつ、目の前の料理をつまんでおりました。
そして大泉洋は、少し照れたように言いました。
「えー実は・・・結婚することにしまして」と。
「おー!」と。うれふじ両名、同時に声を上げましたよ。
すると、すかさず嬉野先生が聞きましたね。
「お相手はナニ?女優さん?」
いやいや、その前にまず祝福の言葉だろうと。「おめでとう!」だろうと。
なにを先生、下世話な・・・。
「いや、まぁフジテレビのプロデューサーで・・・年上です」
「おー年上かぁー、いやぁ!良かったじゃないかぁ」
いいと思いましたね。とてもいいと思いました。
「ねぇ嬉野先生、良かったですよね」
「良かったですねぇ、え?なになに?どこが好きなの?」
「いやまぁ、どこと言われると・・・」
「なになに?どうやってプロポーズしたの?」
「いやまぁ・・・」
「いつ、なに?えーと、そういう関係になったわけ?」
「やめなさいよ先生!」
なんというかもう、さっきまで料理に関心があったくせに、俄然、嬉野先生は盛り上がって矢継ぎ早に質問しておりました。
一方わたくしは、(よーし!これは祝杯だ!)と、いうことで、「じゃぁ赤ワインを」と、注文しましたら、またしても大泉洋に「藤村くんもう飲めないだろ。赤もグラスにしときな」と、ぴしゃりと言われ、結局この日はワンランク上のワインは飲めずじまい。
店の人に「話が違うじゃないですか」と言われましたが、結局「祝杯だ」と言いつつ、やつにおごってもらったんだからなんとも言えないけど、まぁ、とにかくおめでたい。
「いやー良かったですね、いい人で」
「いやー良かったです。さすが大泉洋!」
うれふじ両名、そこそこのグラスワインで、いい気分で酔っ払った夜でありました。

2009年5月2日土曜日、永遠の若手・大泉洋、ついに結婚。
水曜どうでしょうスタートから、13年目。
大泉、36歳の春でございました。