エブリバデー!

エレファントカシマシ「桜の花舞い上がる武道館」@日本武道館
千鳥ヶ淵の桜はもうほとんど散っていたけれど、浩次の歌声で心の中に桜吹雪が吹き荒れたぜ。
テンション高くパッションをほとばしらせた後に、静かに鳴らされるギターと切々と歌い上げるあの声のトーンが好きだ。「風に吹かれて」と「今宵の月のように」と「悲しみの果て」は王道中の王道で恥ずかしいけれど、やっぱりじーんと感じ入ってしまう。なんというか、人間力のとても高い人だと思うのだ。「エブリバデー!どーんと行こうぜ!前向いてよ、歩いていこうぜ!」って何度も何度も言われるけど、そのたびに心強くなる。普通だったらもういいよってなりそうなもんだけど、浩次が言うと「うん、がんばってみる」って思えるのはなんでなんだろう。浩次はステージを所狭しと走り回って、なんども「見えてるかー!」って呼びかけてた。始まってすぐのMCで、「たくさん練習してきたんで」って言っててとてもかわいかった。1曲終わるたびに曲の説明をして、いちいち「ワーン、ツー、スリー、フォー」って始めるのがとても微笑ましかった。あいかわらず石くんの扱いが雑で、メンバー紹介でもひとりだけフルネーム言わないで「石くんです!中学のときに一緒に秩父に行った仲です!」って言ったり、曲の途中で前に出ろってジェスチャーでうながしたかと思えば「俺の横へ来い」って指図したり、もう石くん愛されすぎてる!!って面白くて仕方なかった。エレカシははっきり言って浩次のワンマンバンドだと思うけど、でもそれがとてもいいふうに作用していると思うのだ。熱くてたぶん一緒にいると絡みづらいであろう浩次を、その才能を、サポートできる強い絆がある。それがエレカシの、ぶっきらぼうだけど優しい楽曲にあらわれてるんだと思う。「俺たちの明日」はいつ聴いても涙出ちゃうんだよなあ。優しすぎて。さあがんばろうぜってストレートに言われて、今の時代素直にがんばろうって思えるのって稀有だと思うんだ。
とてもいいライヴでした。席もスタンド2階南のステージ真っ正面ですごく見やすかったし。浩次はほんとうに色っぽいよなあ。男の色気ってああいうことを言うんだと思うよ。白シャツさいこう!!