昭和島ウォーカー

昭和島ウォーカー@東京グローブ座
■作・演出 上田 誠
■出演 井ノ原快彦 京野ことみ 松本まりか 粟根まこと 福田転球 中山祐一朗 「ヨーロッパ企画」メンバー(石田剛太/酒井善史/諏訪雅/土佐和成/中川晴樹/永野宗典/本多力

11/20(木)ソワレ。斜めの席だったので首が疲れた。わたしにとってはひさびさの上田演出、上田さんってこうだった!ってじわじわと思い出してくるお芝居でした。
上田さんって理系の人だったっけ?お芝居というより、ちょっとしたハウツーものを観てるような気分になった。あの「なんてことない感」が、ハマると結構気持ちいい。相変わらず上田さんの舞台はセットが大がかりだね!中盤すぎぐらいまでゆるい感じで進んでいたストーリーが、終盤一気に収束に向かう加減が楽しかった。いのっちはいい意味で主役っぽくなくてよかった。役としてもキャラとしても、とてもあの座組に溶け込んでるんだなーっていうのが伝わってきていい。あんまり意識したことなかったけど、最後カーテンコールで並んだときに「ああこの人やっぱ愛$だ!」って実感できたのがうれしかったです。スタイルとかいいもんなー。そしてこの舞台の立て役者は間違いなく粟根さんだと思う。カラダ張って声張って、なんだか粟根さんありがとう!って気持ちになってしまった。ニャカヤマとのわたしにとっての夢の競演も見られたし!なぜか今回クレジットが最後に来ているニャカヤマですが、「つっこみさせんなよ!苦手なんだから!」という非常に中の人をほうふつとさせるセリフにうっかりモヘてしまったのであった。あーやっぱこの人好きだーってずっと思ってた。しかしカーテンコールで実は粟根さんと背がほとんど同じっていう衝撃の事実を知ってびっくり。勝手にニャカヤマは小さく、粟根さんは大きい人だと思ってたから…。おかしいな、ニャカってあんなに背大きかったっけ?もしかして伸びた?あの人だったら伸びかねない…。
ヨロキカメンバーを久しぶりに見られてうれしかったですけど、酒井くんがあまりにも踏んだり蹴ったりなハンサム役でちょっと悲しくなったのでした…世間はちょっと中途半端なハンサムに冷たいよ!(ひどい)愛$差し置いてハンサム言われとるもんなー。しかも格好悪いふられ方(by大江千里)だもんなー。あと、なぜ転球さん…面白いけど…という気持ちが最後まで残りました。自由になりきれない中での自由な振る舞いにぐっときました。
この芝居っていのっちが直々に上田さんにオファーしたらしいんですけど、こういう、あまり金銭的、政治的な匂いのしない愛$舞台がどんどん増えてくれればいいなーって思います。一昔前の名作のリメイクとか、おじいちゃんの趣味なのはわかるけど、もうちょっと演技者的な舞台が実現するといいな。もしかしたらいのっちが今回の作品で風穴を開けてくれたかもしれない。続け!皆の者!!