ウー…エン…

昨日ウーエンのトライアル公演つーのに行ってきました。1月から始まる本公演よりちょっと安いチケット。プレビュー公演みたいなもんでしょうか。
平日の夜なのにほぼ満席。onちゃんnoちゃんの集客力の高さにひとしきり驚愕。座って開演待ってたら、後ろの3人連れがリカコの離婚話からどうでしょう新作のネタバレトークに移行したため必死んなって耳をふさぎました。ホントやめて。
畳みます。

芝居中、何度「きびしい…」とつぶやいたことだろうか。わたしはいたたまれない芝居に対してカラダを真っ直ぐにしていられないという持病があるのですが、今回も首を折り曲げて背もたれに背中をビターッとつけて、目の前のパフォーマンスにひたすら耐えておりました。
わたしてっきり主役の若者2人って音尾&安田コンビだと思ってたんだけど、安田さん、違った。人間でもなかった。月だった。とても芝居がかった月だった。顔黄色く塗ってるんだけど大真面目にもっともらしいセリフをしゃべってたから、笑うにも笑えず「安田さんがんばってんな…」「やっぱこの人の声好きだな…」とか、そんなことをずっと考えておりました。狂言回し的役割の音尾くんがほぼ全編出ずっぱりなのに比べ、月は2シーンしか出てこなかった。よ。まさしく飛び道具的な扱い。他のメンバーが見に来たら笑いをこらえるべく必死に震えること必至。わたしなんか大泉さんが悶絶してる光景が目に浮かぶようだったもの…
鈴井さんといい安田さんといい、これで師弟そろって月やったことになるね…ハハハ…
出演者はみんながんばってたよ。音尾くんだってそりゃがんばってた。あの学芸会的な展開と設定と演出に対して、彼らはおそらく精一杯の力を出してるんだと思う。パニクルの人たちだってめっさ踊っててすごかった。バジーの女の子ちゃんたちもがんばってた。でもいかんせん、元があれじゃあ。
出演者が気の毒になっちゃったよ。
ロボット同士がいがみ合う超未来に主役がタイムスリップして、そこでそのいさかいに巻き込まれるんだけど、悪いロボットに腕をとられた正義の女ロボットの名前が「ロボ女神」て!「ロボ女神」て!(二度言う)危うく吹き出すところだったよ!あと最後、善と悪で戦うんだけどダンスバトルなのな。こういう番組観たことある、あ、少年チャンプルーだって思った。
わたしがここまでいたたまれなくなったのには、もうひとつ大きな原因があって。恥ずかしながら大学の頃サークルの定期公演でやってたオリジナルミュージカルが、すごくこの芝居のテイストに似てたんですよ。構成とか展開とかご都合主義とかこっぱずかしさとか、そういう素人学生芝居に近いところがすごくあって、もうなんだかいろんなこと思い出してさらに身が縮む気持ちになりまして。最後フィナーレ大団円で踊るところなんて、「これ定演じゃん…」とつぶやいたくらいでございました。
疲れちゃった。ホント。これが本公演までにどんどん良くなっていけばいいんだけど。これじゃあまりにもコストパフォーマンスが悪すぎるもの。特に高い飛行機代払って観に来る北の人々がかわいそうだ。
終演後、出口でウコンの力もらった。粒状のやつ。わたし酒飲まないんだけどなあ…とぼんやりしながら受け取って、逃げるように歌舞伎町を後にしたのでありました。