愛してる

この流れから行くとエイピイの話をしてしかるべきですが、米の話をします。なぜならしたいからです。
888席限定イベントのチケットは取れるはずもなく、本当にもうどっかでパブリックビューイングやればいいじゃん!もしくは代ゼミみたいにサテライトライブやればいいじゃん!と歯噛みしすぎて歯がぼろぼろになりそうなんだけど、米盛2のラインナップに涙が止まらないのだよ。

a K2C ENTERTAINMENT DVD BOX 米盛II

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わたしが初めてナマで米体験をしたライブ、デカダンスツアーが16年の時を経てやっと映像化されるのです。しかもダイジェストとかじゃなく、ママ編パパ編それぞれ1枚ずつ。この喜びを、わたしはどうやって表現したらいいのだろう。学校帰りにドキドキしながら総武線に乗って、緊張のあまり友達とひとことも会話できなかったこと。本八幡の駅ビルのトイレでこの日のために用意した精一杯大人っぽい服に着替えて、忘れもしない、市川市文化会館の13列目で初めて動く米米をこの目で見た瞬間のこと。「めくるめく」という言葉がこれほど似合う体験ってなかった。まだ音源化されてなかったFARAWAYでぼろぼろ泣いて、ちょっとだけ出待ちみたいなことをして、泊まらせてもらった友達の家でなかなか眠れず、暗い天井を見上げながらどんな曲をやったのか思い出して、米米はライブ用の曲が多くて曲名とかわかんないから、彼女とああでもないこうでもない言い合って「おのちゃんの派手な曲」「“追いかけて”って歌詞が入ってた曲」とか手がかりをノートに書き付けてげらげら笑ったり溜め息をついたり、ふたりでずっと余韻に浸ってたこと。全部おぼえてる。その記念すべきライブだけがずっと映像化されないまま、米米は解散してしまった。15歳のおぼろげな記憶を抱えたままずっと生きていくのかと覚悟していた。大げさだけど大げさじゃないのだ。そのくらい、わたしにとっては大切なライブだった。君いるが売れた直後のライブで、ストレートにそれをやるのが嫌いなひねくれ者の米米は、ダイイチ コウショウさんという名前のカラオケの機械をステージに持ってきて、こともあろうにカラオケで歌うという荒技をやってのけた。そのセンスがうれしくて、わたしは涙が出るほど笑った。ああ、書き始めたらきりがない。だからもうやめるけど、二度と聴けないと思っていたラファエロにもう一度会えるなんて!!夜空こうもりが歌うリンゴ追分が聴けるなんて!うれしくてカラダが裏返りそうだ。しかも特典映像でCCC大集会(ファンクラブイベント)が入るなんて!ソーリー曲のオンパレードでひっくり返るぐらい楽しかったイベント。タトゥーレが入るのはうれしいけど、男同士が!サンサルバドルの雪が!カットされているよ!やっぱりコータローがフィーチャーされてるのは入れられないのかな。男同士はそれ以前に問題があるんだろうけどね……。*1
bridgeに載っているてっぺいちゃんのインタビューが、とてもすばらしい。彼はここへ来てやっとブレイクスルーしたのだ、と思った。米米=CS石井という概念から自由になって、やっと米米を客観的にとらえることができるようになったと彼は語る。そして、わたしはこの一言に鳥肌が立った。

俺がBONを尊敬し続ける限り、米米CLUBは絶対上手くいくんですよ。

ああ、もう大丈夫だ、と目の前がぼやけた。最初の解散から12年、わたしはずっとこの言葉を待っていたのかもしれない。ベタだけど「つ・よ・が・り」がわたしは大好きで、カップリングの「俺たちの想い」も大好きで、公式サイト*2で試聴できる新曲の「080808」も「Carl&James」もめちゃくちゃファンキーでかっこよくて、ずっと下火になってた米熱が急にものすごい熱を帯びてきた。火の大きさはまちまちだったけれど、20年近く絶えることなく燃え続けてきた聖火みたいな火だから、燃え上がるとすごいのだ。ああいやだ、涙が出てきた。「つ・よ・が・り」の特典DVDに入ってる米盛2ダイジェストをさっきあわてて初めて観たら、なんか心臓がキューッとしてまたちょっと泣いちゃったのだ。自分の原点ってやっぱり後から何が追い上げてきてもかなわないよね。好きなものが多すぎるから今から間引きしますって神様に言われても、米米はきっと最後の砦だ。

*1:「ホモではないがホモである」という歌詞が印象的な1曲

*2:http://www.K2C080808.jp